住宅を雨や風などから守ってくれる外壁と屋根ですが、築年数の経過と共に傷んでお手入の時期に入っていきます。
そんな時にこんな事を思ったりするのではないでしょうか?
外壁塗装と屋根塗装に向いている時期っていつなのかしら?

外壁塗装と屋根塗装の時期が来たっていうのは何で分かるの?

どこのご家庭でも必ずやって来る外壁塗装と屋根塗装の時期。
今回のこちらのページでは、外壁塗装と屋根塗装の時期、について主に…
- 1年の内で外壁塗装と屋根塗装に適している時期
- 外壁塗装と屋根塗装の時期が来た事の確認の仕方
- 外壁塗装と屋根塗装の時期になったら最初に行う重要事項
などの3つの事柄について色々な観点からお話ししていきます。
外壁塗装と屋根塗装が向いている時期はいつなのか?

結論から話してしまいますが、1年の内で外壁塗装や屋根塗装に向いている時期と言うのは、春の梅雨時が終わって本格的な夏に入るまでの間と、晩秋を除く秋の2つの時期になります。
月でお話しすると、6月から7月の上旬と、9月から10月の上旬の2つの時期と言う事になります。
なぜこの2つの時期が外壁塗装と屋根塗装に向いているのかと言うと、比較的にお天気も安定していて、気候も暑すぎない、と言う2つの理由からです。
勿論、真夏の暑い時期でも外壁塗装や屋根塗装は全く問題なく、しっかりとした施工が出来ます。
しかし外壁塗装を行う場合には、必ず足場を組んで、しかも近隣の住宅に塗装で使用していく塗料が飛んでいかない様にする為に、飛散防止用ネットと言うものが取り付けられます。
さらに窓も養生で塞がれてしまいますので、実際に家の中で生活している施主の人達の立場になって考えてみると、そこらく「早く完了してほしい…(泣)」と言うのが正直な気持ちだと思います。
また、実際に作業をしている職人さんたちの方でも、暑すぎる真夏と、真夏から少し外れた2つの時期を比べた場合、やはり後者の時期の方が作業もしやすいと言うのが本音です。
外壁塗装や屋根塗装が1日で完了してくれる工事であれば、あまり暑さなどを気にする必要もないと思います。
しかし大抵の場合、外壁塗装と屋根塗装を行う時と言うのは、1週間前後から場合によっては3週間前後もかかる現場もあります。
となれば、快適に生活をしながら工事を行っていくと言う事も考えなければなりません。
そう言う意味で考えて、6月から7月の上旬と、9月から10月の上旬の2つと言うのが、外壁塗装と屋根塗装に最も適している時期と言う事になります。
外壁塗装と屋根塗装に向いていないのはこの時期

逆に外壁塗装と屋根塗装に向いていない時期と言うのは、下記の3つになります。
- 気温が5度を下回る時期
- 梅雨の時期
- 露が降りて来る時期
まず外壁塗装や屋根塗装で使用していく塗料と言うのは、気温が5度を下回ると乾きづらくなっていきます。
実際に前日に塗装した塗料が、次の日になっても乾いていないと言う事もあります。
気温が5度を下回ってもやれないと言う事ではないですが、乾きづらいと言う事が分かり切っている事ですので、外壁塗装と屋根塗装を行う場合、気温が5度を下回る時期は避けた方がいいです。
それから春の梅雨と晩秋の露が降りて来る時期も、外壁塗装と屋根塗装にはお勧め出来ません。
雨が降って湿度が高くなると、やはり塗料の渇きは遅くなります。
それから折角塗装した箇所も、乾かない内に雨に打たれてしまうと、塗装面にでこぼこした凹凸が出来てしまい、翌日に再び塗装のやり直しを行わなければならなくなってしまいます。
外壁塗装と屋根塗装で仕上がりの決め手となるのは、きちんと乾いた塗装膜が何層出来上がったか?と言う事になります。
そう言う事からも考えて、今お話しした3つの時期と言うのは、外壁塗装と屋根塗装を行うのにはあまり向いていない時期と言う事になります。
外壁塗装と屋根塗装の時期を築年数から判断

外壁塗装と屋根塗装に向いている時期は住宅の築年数からも判断する事が出来ます。
と言うよりも、正確には住宅に使用されている外壁材と、屋根の板金の使用年数から判断出来ると言う言い方の方が正解になります。
外壁材や屋根材は工場の方で作成される過程で、表面に焼付塗装と言う処理が施されてから出荷されていきます。
そして外壁材や屋根材は、この表面に施された焼付塗装の塗装膜によって、雨や風などの自然の影響から保護されているのです。
しかしこの塗装膜と言うのは、外壁材や屋根材の作成後、およそ10年を目途に劣化していきます。
塗装膜が劣化して保護機能が失われた外壁材や屋根材と言うのは、今度は水分の影響で凍害や赤錆などの様々な症状を発症する様になります。
その様にならない為にも、塗装膜の寿命と言われているおよそ10年と言う時期を目途に、外壁塗装や屋根塗装と言うメンテナンスを施してあげて、再び外壁材や屋根材を保護する機能を取り戻してあげる必要がある訳です。
使用した塗料でも外壁塗装と屋根塗装の時期は分かる

築年数の他にも、前回の外壁塗装や屋根塗装の際に使用した塗料の種類によっても、次回の外壁塗装や屋根塗装の時期は分かる様になっています。
新品当初の頃に工場の方で焼付塗装された塗装膜が、およそ10年を目途に劣化するのと同じで、一度施工した外壁塗装や屋根塗装の塗装膜も雨や風にさらされる事によって再び劣化していきます。
この外壁塗装や屋根塗装で施された塗装膜の耐用年数と言うのは、その使用した塗料の種類によって大きく変わってきますが、目安の耐用年数は下の表の通りになります。
塗料の種類 | 目安の耐用年数 |
シリコン樹脂塗料 | 10年前後~12年前後 |
フッ素樹脂塗料 | 15年前後~20年前後 |
光触媒塗料 | 15年前後~20年前後 |
上の表からも分かる様に、各塗料によって耐用年数と言うのが違ってきます。
と言う事はつまり、外壁についても屋根についても、前回の外壁塗装や屋根塗装の際に使用した塗料の耐用年数から計算する事によって、次回の塗装時期と言うのが分かる様になっている訳です。
劣化の状態でも外壁塗装と屋根塗装の時期は確認出来る

外壁塗装と屋根塗装の時期が来たかどうかの見極め方について、ここまでいくつか紹介してきましたが、実はもう一つ見極め方があります。
それは、外壁材と屋根材の劣化の状態から、塗装の時期がやってきたかどうかを知る方法です。
外壁材や屋根材のどちらも表面に施された塗装膜が時期共に劣化していく訳ですが、この塗膜の劣化が進むと、見た目にもその劣化の度合いが分かる様になってきます。
その劣化の度合いと言うのは下記になります。
外壁材の劣化
色褪せ
チョーキング現象
コーキングの割れや痩せ
外壁材のひび割れ
屋根材の劣化
色褪せ
赤錆や白錆びの発生
外壁材と屋根材共に言える事ですが、水や湿気から保護してくれている塗装膜が劣化していくと、素地がむき出しの状態になります。
そして外壁材も屋根材も、素地がむき出しのままの状態にすると、水や湿気の影響で初めに色が褪せていきます。
実は外壁も屋根のどちらとも、色褪せが始まる前の段階で再塗装を施してあげるのが一番理想的です。
しかし殆どの場合、劣化していっている事に気づかずそのまま放置される事になります。
そして劣化の度合いも色褪せから一段階、そして二段階と進んでいく訳です。
だから劣化の始まりのサインを確認したら、塗装の時期が来たと思って、出来るだけ早めに外壁塗装や屋根塗装を施してあげる事が重要になります。
時期が来ても外壁塗装と屋根塗装をしないとエラい事に

ここまでいくつかの外壁塗装と屋根塗装の時期がやって来たと言うサインについてお話ししてきました。
ではそのいくつかのサインを無視して、外壁塗装や屋根塗装の時期が来たと言うのに、何もせずに放置した場合どうなってしまうのかと言うと、最終的に外壁材は凍害と言う症状に犯されるようになり、屋根材に関しては赤錆や白錆びが広範囲に渡って広がっていき、最後には屋根の板金に穴が開いてしまう様になります。
まず外壁材の凍害ですが、外壁材を保護している表面の塗装膜が劣化した事により、素地自体が水分を吸い込む様になっていきます。
そしてその吸い込まれた水分と言うのは冬場の冷気にさらされる事によって、外壁材の素地内部で凍り付き、冬場の寒暖の差で融解を繰り返していきます。
こうやって素地の組織が破壊されて外壁材の表面がぶよぶよした状態になっていきます。
こうなってしまうと外壁塗装が施せなくなってしまいますので、最低でも凍害に犯されてしまった部分の外壁材だけでも、部分的に張替えが必要になってしまいます。
屋根材に関しては、赤錆や白錆びが発生すると、この発生してしまったと言う事自体があまりよろしくありません。
何故かと言うと、塗料と言うのは赤錆や白錆びなどの錆の上に塗ってもきちんと密着してくれずに、剥がれてしまうからです。
そう言う理由から一度赤錆や白錆びが発生した板金と言うのは、その錆の出た箇所にケレンと言うヤスリ掛けを施して、錆を削り落とす作業が必要になります。
ところが屋根の板金と言うのは、厚さが0.35mmから0.7mmほどしかなく、非常に薄いものです。
そのただでさえ薄い板金に対してヤスリ掛けを施して錆びを削り落としていく為、ケレンをすればするほど、板金が薄くなっていく訳です。
前の見出しで、劣化の時期が来る前に屋根塗装や外壁塗装を施した方がいいとお話ししたのはこの為になります。
外壁材にしても屋根材にしてもこの様な理由から、お手入の時期と言うサインを確認したら症状があまり深刻にならない内に、早めに外壁塗装や屋根塗装を施してあげる必要があると言う訳です。
一緒の時期に外壁塗装と屋根塗装を行うのがベスト

先ほどからお話ししている通り、外壁塗装にしても屋根塗装にしても、再び塗装の時期が巡ってきますので、使用する塗料の種類も外壁と屋根で統一させて行うのが好ましいです。
何故かと言うと、外壁塗装では必ず足場と言うものが必要になってきます。
それに対して屋根塗装の方は、足場がなくても塗装が可能な場合もあります。
しかしそれでもやはり作業効率の面で考えると、足場があった方が作業がはかどって良い訳です。
その様な理由から、外壁と屋根で使用していく塗料の種類を合わせると耐用年数も同じ時期になって来る為、外壁塗装と屋根塗装については、時期を合わせて行うのが良いです。
外壁塗装と屋根塗装の時期が来たら最初に行う事

外壁塗装と屋根塗装の時期が近づいて来たら初めに行った方が良い事…
それは一にも二にも先に、自分たち家族と相性の合う担当者探しです。
なぜこの自分たち家族と相性の合う担当者探しが大事かと言うと、それは外壁塗装や屋根塗装を初めとする住宅リフォームでは殆どの場合、工事を依頼される施主側は建築に関して全く知識がない素人の人たちが多いと言う事からです。
それに対して業者の方はどうかと言うと、勿論数多くの現場を経験してきているプロの集まりになります。
それと同時に業者の方は、商売として外壁塗装や屋根塗装を行っている訳です。
商売でやっている以上は、少しでも利益をあげる為に、自分たちに都合の良い様に物事を勧めたい訳です。
だからと言って過度に警戒をする必要はありませんが、全ての事に関して何から何までお任せ、と言う様なスタンスでは駄目な訳です。
そこで重要になってくるのが、自分たち家族の気持ちを汲んでくれて、自分たち家族の為に上手に立ち回ってくれる人。
つまり、自分たち家族と相性の合う担当者の存在が重要になってくる訳です。
この自分たち家族と相性の合う担当者ですが、実は施主の人達の目線に立ってご家族の気持ちに寄り添って工事を進めていきたい、と言う気持ちで業務に従事している人と言うのは意外に多くいます。
しかし見積もり依頼や相談をする時に、ただ漠然と各会社から派遣されてくる担当者の人達と会うだけでは駄目です。
各会社から派遣されてくる担当者の人達と向き合う時は、その人が本当に誠実そうで、自分たち家族の気持ちに寄り添って立ち回ってくれそうな人かどうか、と言う事をきちんと五感を働かせて、見極めなくてはなりません。
各会社の担当者と向き合った時に、少しでも疑問符が付くような人や、あきらかに相性の合わない人は対峙すると肌感覚で分かるはずです。
出来るだけ多くの業者に見積もり依頼をかけて、たくさんの担当者と五感を働かせて対峙して、自分たち家族と相性の合いそうな担当者に会える様に頑張ってみて下さい。
そう言う担当者に巡り合う事が出来たとすれば、きっと外壁塗装や屋根塗装も成功するはずです。
外壁塗装や屋根塗装の時期がやって来たら、一番初めに行わなければならない事と言うのは、自分たち家族と相性の会う担当者探し、と言う事を忘れないで下さい。
ここまで、外壁塗装と屋根塗装の時期、と言う事でお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?
まとめると下記9点。
- 塗装は6月から7月上旬と9月から10月上旬の時期が最適
- 気温が5度を下回る時期は外壁塗装や屋根塗装には向かない
- 梅雨時と露時期は避ける
- 外壁塗装と屋根塗装は築10年が一つの目安
- 前回の塗装時に使用した塗料で次回の塗装時期が分かる
- 劣化の状態からも塗装時期は分かる
- お手入せずに放置すると塗装が出来ないくらい傷んでしまう
- 外壁塗装と屋根塗装は一緒の時期に行うのが良い
- 時期が来たら初めに行う事は、相性の合う担当者探し
ぜひ、外壁塗装と屋根塗装の時期がやって来た時の参考にしてみて下さいね!
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